セミナーでは、グローバルプロダクトマネージャーの目黒が司会進行を務め、代表取締役CEOの古川、清水建設株式会社主席マネージャーの中谷氏、株式会社BONX代表取締役社長の宮坂氏がプレゼンテーションを行い、建設現場の活用や実際にアプリケーションを提供する事業者の視点から、無線化における課題解決としてのPicoCELA Backhaul Engine技術の活用事例や、パネルディスカッションが行われました。

PicoCELA古川による講演「現場業務を支える無線通信基盤」

PicoCELA古川による講演「現場業務を支える無線通信基盤」

古川の講演では、IoTデバイスの普及に伴い、現場のIoT通信を支えるスタンダードとしてWi-Fiが注目されていることの説明がなされました。そのうえで、PicoCELA Backhaul Engineにより、高性能で高い安定性を持った無線メッシュネットワークを提供することができ、現場のデジタル化を阻害するデッドゾーンや電波干渉問題を解決することができることをお伝えしました。また、PicoManager®を使用すれば、現場内の電波干渉状況を把握し、適切な設定も行えることをお伝えしました。

清水建設中谷氏による講演「建設DXを支えるインフラとしてのPicoCELA」

清水建設中谷氏による講演「建設DXを支えるインフラとしてのPicoCELA」

清水建設の中谷氏による講演では、建設現場におけるDX推進にPicoCELAのソリューションを活用していることの紹介がなされました。中谷氏は、虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業(虎ノ門・麻布台プロジェクト)、新東名高速道路川西工事(塩沢工区)、小俣川新発電所の水路トンネルなどの実際の現場事例を紹介され、PicoCELA Backhaul Engineをコア技術としたPicoCELAソリューションを、これらの建設土木現場に導入することで、現場での生産性向上や作業効率の改善、現場とオフィスでの情報共有、分散したチームやパートナー企業とのコミュニケーションの円滑化が実現されていることを説明されました。

BONX宮坂氏による講演「BONX WORKで実現する現場コミュニケーション改革」

BONX宮坂氏による講演「BONX WORKで実現する現場コミュニケーション改革」

BONXの宮坂氏の講演では、BONX社が提供している音声による常時接続を中心とした現場コミュニケーションのワンストップソリューションの紹介がなされました。このソリューションは、デスクレスワーカーが働きやすい環境を整えるもので、生産性の向上に繋がります。インターネット通信が必要なアプリケーションのため、通信環境が悪い場所では使えないという問題がお客様によっては発生してるケースもありました。このような問題に対し、PicoCELA Backhaul Engineを活用することで、高速で安定した通信が可能になり、現場の情報量が増えるなどのメリットがあります。

パネルディスカッション

パネルディスカッション

各講演の後、3者によるパネルディスカッションを行いました。パネルディスカッションでは、各業界におけるWi-Fi環境の利用状況や課題についての議論がなされました。清水建設の中谷氏は、建設現場におけるデジタル化は進んでいるものの、通信環境の整備が必要であると指摘しました。また、BONXの宮坂氏は、業種や領域によって異なるWi-Fi環境や、リアルタイムのコミュニケーションが必要なアプリケーションにおいて、安定性や場所による問題が発生する課題があることを指摘しました。古川からは、QoSに関する課題が残っており、遅延やリアルタイム性に関する問題があることが語られました。

それらの課題に対して、PicoCELA ソリューションを用いたネットワークを構築することにより、電波品質のモニタリングと必要な措置をプロアクティブに構築することが重要であるという意見が述べられました。このことは、結果的に現場の業務効率を向上させることに繋がるとの発言もありました。

PicoCELAの技術は、あらゆる産業、場所でネットワーク化が進んでいるにもかかわらず、無線化ができない、難しい、また、その無線が安定して提供される環境が前提でなければ稼働できないアプリケーションが多数ある課題に対して、無線通信環境の課題を解決するために重要であり、現場での業務効率化にも貢献することが期待されています。

以上。PicoCELAが主催するオンラインセミナー「Enterprise Mesh Wi-Fi PicoCELA Backhaul Engineの実力とは」レポートでした。

当日のセミナー映像は、事前に申し込みをされた方のみ限定公開されています。