PicoCELAをさらに活用する設営現場の工夫: 生駒山上遊園地編

PicoCELA導入事例を設営側の視点から掘り下げるシリーズの第一弾

今回は生駒山上遊園地へのPicoCELA導入を進めていただいた、株式会社エクシオテック 関西支店ソリューション部 石原 義隆様にお話を伺いました。

株式会社エクシオテック 石原 義隆様
石原 義隆 様
吉井裕治 工事長
吉井 裕治 様

(石原)生駒山上遊園地へのPicoCELA導入に際しては、これまで5年で、約20件(PicoCELA約200台)の事例を手がけてきた私においても、初めての試みとなることがありました。
それは、ガイシを使ったPicoCELA導入です。生駒山上は大阪や奈良を山上から一望できる非常に景観の良い場所ですが、それゆえに雷多発地帯でもあります。古くから生駒山は雷の神様が宿るとも言われていたほどで、現在でも"雷銀座"と呼ばれることもあります。そのため、生駒山上遊園地へのPicoCELA導入においては、雷対策が最も重要な課題で、お客様からの要望もありました。

遊園地内でPicoCELA機器を設置する場所は、電源と設置高さを確保しやすい照明塔などが有力候補となりますが、落雷の可能性が高い場所でもあります。そこでガイシを利用しました。PicoCELA機器に落雷の影響が起きないように、すべてガイシを取り付ける対策をしました。 このPicoCELAの取付け場所は、建物柱、照明塔、屋根の上、ポール、壁面など多岐にわたる置局設計を行ったため、ガイシの取付け方法は、吉井裕治工事長がそれぞれの場所に応じた取付け方法を考案しました。

建物柱での取付け
建物柱での取付け
屋根の上での取付け
屋根の上での取付け

遊園地ならではのPicoCELA機器の配置も工夫の一つです。遊園地では遊具が動きます。最初に下見で訪れた際、点検のために動いていない遊具がある状態でPicoCELA機器の配置を考えました。ちょうど電波が通りやすい見通しの確保できるルートがあったため、そのルートを前提にPicoCELA機器の配置を検討していたのですが、別日に下見に訪れたとき、以前は点検中だった遊具が稼働しており、その遊具の動く位置によっては、電波が遮断されることが判明しました。そのため、別の配置場所を再検討する必要がありました。

また、遊園地内には多くの植物が植わっています。樹木が成長した場合、どのくらい葉が茂ってくるかによって、電波が通るルートも変化します。そのため、最も葉が生い茂る夏場の時期を想像し、電波が遮られる可能性がある場所については、別のルートが設定できるように配置に冗長性を持たせる工夫もしました。幸いPicoCELA製品は、無線多段中継のルートの一部が何らかの原因で遮断されても、別のルートを瞬時に選択するプログラムが備わっています。そのため、樹木が生い茂ってルートが遮断されても、あらかじめ別のルートを確保できるように配置場所を設計しておくことで、安定した通信環境の確保が可能となりました。

遊園地ならではの配慮もありました。当然ながら、安全を確保する観点から、遊具への取り付けは出来ません。また来園された方々に心から楽しんでいただけるよう、景観への配慮も重要です。そのため、PicoCELA機器を取り付ける場所が限定されるため、前述の電波ルートの確保と並行して取り付け場所を厳選する必要があり、何度か現地に足を運びながら配置設計を行いました。

樹木の成長を予測しながら設置位置を決定
樹木の成長を予測しながら設置位置を決定
遊具の動きや景観に配慮して設置位置を決定
遊具の動きや景観に配慮して設置位置を決定

これらの工夫は、私一人でやり遂げたわけではなく、PicoCELA案件に一緒に取り組んできたエクシオグループ株式会社関西支店も入れた6名のメンバーが一体となって成し遂げたものです。

PicoCELAは独自の無線多段中継技術により、屋内外を問わず広域なエリアにWi-Fi環境を構築できます。生駒山上遊園地へのPicoCELA機器の導入は、この特異性を最大限に生かすことができる設置ができたと考えています。
PicoCELA機器の導入により実現した安定した通信環境が、来園者の方々や生駒山上遊園地のスタッフの皆様の楽しみや喜びに貢献できれば幸いです。

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