導入企業: | 日本自動車道株式会社 |
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導入箇所: | 山頂駐車場エリア、山頂テラス売店内 |
導入製品: | PCWL-0500×1台 PCWL-0510×1台 |
導入内容: | Starlinkを元回線として、PCWL2台で山頂駐車場エリアと山頂テラス内の売店をWi-Fiエリア化。お客様向けのフリーWi-Fi、従業員向けの業務用Wi-Fiとして活用。 |
伊吹山ドライブウェイは日本百名山のひとつである伊吹山のふもとから山頂駐車場を結ぶ自動車専用道路で、利用者は琵琶湖や濃尾平野を望む絶景を堪能しながら往復34kmのドライブを楽しむことができます。
ドライブウェイの終点は伊吹山の9合目に位置しており高地からの絶景を堪能できるだけでなく、山頂駐車場内の展望ショップ「スカイテラス伊吹山」での飲食やお土産の購入も楽しむこともできます。また、山頂駐車場の眺望を活かした参加無料の星空鑑賞会や、車やバイク愛好家のオフ会に利用されるなど、イベント会場としても定期的に利用されています。
この度、スカイテラス伊吹山および山頂駐車場に、StarlinkとPicoCELAを組み合わせたWi-Fiネットワークエリアが開設されました。その導入経緯と目的を、日本自動車道株式会社の水谷様に伺いました。
伊吹山ドライブウェイは年間20万人もの利用者を誇るドライブウェイです。2024年には開通60周年を迎えました。近年ではアウトドアブームも後押しとなり、利用者数は増加傾向にあります。
そのような中、山頂駐車場一帯をWi-Fiエリア化するプロジェクトが始まりました。目的は2つです。一つは利用客の利便性向上、そしてもう一つは弊社スタッフの業務効率化です。
日本自動車道株式会社では利用客に伊吹山ドライブウェイをより楽しく快適に利用して頂くため、2015年頃からいくつかの企画を実行してきました。
その一つが、星空鑑賞会です。夏季を中心にドライブウェイの24時間営業を行い、この日の夜に伊吹山から見える星空を90分~120分程度の生解説付きで楽しめるイベントです。参加費無料かつ予約不要のイベントですが、多いときには400~500名ほどの参加がある人気企画です。タイミングが良ければ、Starlinkの衛星群や国際宇宙ステーションが星空を通過する光景が肉眼で見られることもあり、平地では味わえない感動を体験できる鑑賞会です。
そのように多くの利用者の方に楽しんで頂ける一方で、改善要望が多かったのが携帯電話の電波状況です。伊吹山ドライブウェイは山頂に近づくにつれ携帯電波が入りづらく、山頂駐車場では多くの人が快適に携帯電話を利用することが困難でした。星空鑑賞会以外でも、様々な愛好家の方々が利用する場として数百人規模のイベントが多く開催されるため、携帯電話の電波状況の改善は急務となっていました。
もう一つの問題が、弊社スタッフの業務効率化です。弊社事務所はドライブウェイの入口にあたる伊吹山の麓に位置しますが、山頂テラスにモバイルルータを持参して事務仕事をする機会も多くありました。しかし、モバイルルータの通信速度では大量のデータのやり取りが難しく、山頂でデータが必要となった場合は、定期的に麓から山頂まで移動する給水車やパトロール車の運転手に、データが入ったUSBを持ってきてもらうことが通例でした。
山頂テラス一帯のネットワーク化を進めるプロジェクトが始まりましたが、最初の課題となったのはインターネット回線の確保です。一般的には光回線を開通すると思いますが、山頂エリアまでの光回線の開設はかなりのコストがかかります。
そのようななか、NTTコミュニケーションズ社から、StarlinkとPicoCELAの組み合わせによる、山頂エリアのWi-Fi化の提案をいただきました。
衛星通信であるStarlinkであれば、光回線に比べてインターネット回線の敷設コストを抑えられます。また、PicoCELAのメッシュWi-Fi技術を組み合わせることで、山頂駐車場エリア一帯のWi-Fi化も可能になるとのこと。
これであれば、山頂エリアへの大がかりな工事が不要で、快適なインターネット環境が構築できることから、導入が決定しました。
ご来場いただいたお客様からアンケートで「今年からWi-Fiが使えるようになって良かった」とのコメントをいただきました。また、24時間営業中に車中泊利用されたお客様からも、Wi-Fiが快適だったとの声が届きました。実際、上りで20Mbps、下りでも100Mbps以上のスループットがでている時もありました。
弊社社員の業務効率の点でも効果がありました。大量のデータ送信が充分にできるWi-Fi環境が確保できたことで、麓の事務所から山頂テラスへのUSBによるデータ受け渡しが必要なくなり、業務効率が改善しました。
これまで高い山の上で快適なインターネットの環境はないことが当たり前でした。
しかし、私としては「山だからできない」は解消したく、「山なのに快適だ」と思ってもらえる伊吹山ドライブウェイにしたいと考えています。
今回のプロジェクトは、それが実現できた一例だと思います。
現在は山頂駐車場エリアの半分ほどがWi-Fi化されていますが、さらにPicoCELAを追加して、山頂駐車場エリア全域のWi-Fi化も実現したいと思います。
また、山頂テラス売店でのキャッシュレス化を推進したく、そのためのネットワークとしての活用や災害時のバックアップ回線としても考えているところです。
販売店: | NTTコミュニケーションズ株式会社 |
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施工: | エクシオグループ株式会社関西支店、及び、株式会社エクシオテック関西支店 |
Starlink+PCWLで、キャンプ場管理棟付近を広域Wi-Fiエリア化。お客様向けのフリーWi-Fi、従業員向けの業務用Wi-Fiとして活用。
私のこのブログも初回から数えると5年が経過しました。
前回のPicoCELA+Starlinkの拙稿はこれまでで最も大きな反響がありました。当社のウェブサイトへお越しいただく方は、B2Bのビジネスに携わっておられる方々が多いでしょうから、衛星インターネット通信が、エンタープライズシーンでいかに関心を集めているかを大いに感じました。
このお正月、衛星通信の画期的イノベーションであるStarlinkを自宅に実際に設置し、弊社製品PCWL-0500と接続してみました。今回のブログでは、そのセットアップ手順や使ってみた感想などを綴ってみたいと思います。
2024年1⽉9⽇(⽕)〜12⽇(⾦)にラスベガスで開催される「CES 2024」において、ブランチ⽤モデル「PCWL-0530E」を参考出展いたします。
これまでの技術の研鑽と実績を背景に、国内外での技術の普及を推進し、通信環境にイノベーションをもたらすことを⽬指し、グローバル展開を視野に新しいロゴをデザインしました。