トレボー株式会社中山社長
トレボー株式会社
代表取締役社長 中山安治様
Domaine Beau
ワイナリー施設( Domaine Beau )

概要

立野原丘陵地帯に立地する当社が運営するワイナリーでは12haの広大なブドウ畑を併設、また近隣の遊休農地もお借りして、美味しいワインの要であるブドウを栽培しています。
日本国内における農業の最大の課題は高齢化と後継者不足ですが、南砺市も例外ではありません。生産性の向上や確実な農業技術の伝承、省人省力化への対応を加速化し課題を解決する必要がありました。特にブドウ栽培は非常に繊細で手間暇がかかるため、ITを積極的に活用することでより高い品質のブドウの生産と省人化の両立を目指しています。
なかでもブドウの育成状況や圃場の状態の目視把握は重要で、監視カメラ網を圃場内に張り巡らせることを以前より検討していました。しかし、本社屋兼醸造所から当社の圃場までは700m以上もの距離がありますし、お借りしている農地も点在している状況です。かつ圃場自体が12haもの面積を有するためLAN配線をすることは難しく大変困っていました。そんな中、PicoCELAのエンタープライズ無線メッシュ技術を知り、今回導入を決意しました。
ローカル5GのCPEを醸造所そばに敷設して元回線を確保、そこから700m先の圃場まで、さらには12haの圃場内での監視カメラ接続のための有・無線インターネット接続環境をPicoCELAのエンタープライズ無線メッシュによって実現しました。電源にはソーラーパワーとバッテリーを組み合わせることで、完全ケーブルレスな圃場監視ソリューションを実現いたしました。ローカル5Gとエンタープライズ無線メッシュの組み合わせソリューションとして極めて先進的な取り組みだと考えています。
PicoCELAは真夏は30度を超え、真冬は豪雪地帯となる気温差の激しい厳しい環境下においても安定した通信環境を提供してくれています。すでに運用していた無人ローバーでの農薬散布やドローンでの監視のための通信インフラとしても何かしらの活用を検討しています。

導入のきっかけ

スマート農業・スマートシティ化する政策「立野原コート・ドール構想」に対し、基幹ネットワークを構築したかった

トレボー株式会社が推進する「立野原コート・ドール構想」では、訪れた方に美しい景色と美味しいワインを楽しんでもらい癒やされて帰ってほしいという思いのもと、500haを越える立野原丘陵地帯の開発に力を入れています。具体的には、ワイナリーや芸術分野の誘致、レストランやグランピング施設の整備、さらには先進的なIT技術を活用したスマート農業やスマートシティについても行政を巻き込みながら進めています。これらの活動が評価され、平成31年2月には、農林水産省総合化事業所(第6次産業化企業)へ認定されました。
様々な企業・団体と協力して農業のIT化を目指しており、ドローンによる監視、無人のローバーによる農薬散布、気温や土壌の状態をセンサーで集積する等の実証実験を進めております。スマート農業・スマートシティ化において品質の良いWi-Fi環境は必須です。しかし、圃場やお借りしている農地が社屋から離れているため、LANの配線は厳しく、大変困っておりました。また夏は30℃を越え、冬は氷点下を下回る豪雪地帯という気温の変化が激しい環境かつ広大な丘陵地帯という厳しい環境です。このような過酷な環境でも安定した通信環境を提供してくれるケーブルレス製品を探し、PicoCELAにたどり着きました。

トレボーワイナリーネットワーク構成図
ネットワーク構築イメージ

導入後のご感想

導入コストを低く抑えながらも、安定した通信ネットワークが構築可能となった

ネットワークの構築に関しては、オプション品の指向性アンテナを活用することで、元回線のローカル5G基地局から圃場まで長距離かつ、広域なWi-Fiエリアの構築導入コストを抑える事ができ、コスト面でも大変助かりました。 ローカル5GとPicoCELAとの連携も問題なく実現できており、エンタープライズ無線メッシュとローカル5Gの組み合わせによって長距離LAN配線を不要にしながらブロードバンドな通信基盤を低廉に実現できることが確認できました。
今回、SCSK様、となみ衛生通信テレビ様とIoZ様のご協力によりソーラー蓄電池・監視カメラによる映像検知・PicoCELAの無線中継技術を組み合わせて、ケーブルレスなIoT農業管理ソリューションが実現しました。
これは現地に足を運ばなくても本社から圃場の様子をモニターできる監視システムです。
圃場12haおよび点在する圃場の監視システムの通信基盤として、たった5台でWi-Fi環境を構築することが出来ました。
運用開始後は、安定した通信が実現できており、導入前は本社から離れた圃場まで往復しなければならなかった監視に係る人的コストも削減され、大変満足しております。

今後について

PicoCELAの通信基盤をもとに、立野原の更なる付加価値を高めることで地域一体として立野原ブランドを世界へ発信していきたい

PicoCELA製品は屋外のタフな環境でも安定した通信に定評があるということと、オプションの指向性アンテナを使用して、各通信機器同士が長距離でも安定した通信が実現できており、大変満足しております。来年度以降には、現在12haの圃場を17haまで拡大する計画もあります。遠くない将来には地元の方の交流の中心になることはもちろん、観光で来ていただいた方にも何度も来たいと思っていただけるような街づくりを目指しており、立野原の名前を世界へ誇るブランドとして発信していきたいと考えています。 この施設整備が進み、圃場の拡大にあたっての通信環境の拡張や、観光・見学の方向けのフリーWi-Fi等も必要になってくるためPicoCELAのWi-Fiには大変期待しております。

【 協力会社 】 
設置パートナー

会社名: となみ衛星通信テレビ株式会社
会社名: 株式会社IoZ

販売店

会社名: SCSK株式会社